※この文章は連載
「変わりたかった私が、元の場所に戻るまで」
の一編です。
変わろうとして苦しくなっていた私が、
無理に何かを足すのをやめ、
少しずつ“楽な意識”に戻っていく過程を
記録しています。
第2話|入口
第1話で書いたように、
当時の私は、理由のはっきりしない不安を抱えながら
日々を過ごしていました。
変わりたい気持ちはあるのに、
どうすればいいのかわからない。
何かを決断するほどの材料もなく、
ただ気持ちだけが、
少しずつ追い詰められていくような感覚でした。
ふと目に入った、実家のテーブルの上
そんな頃、
実家に帰ったときのことです。
家族と何気ない会話をしている途中で、
私は、テーブルの上に置かれていた
一冊の本に目が留まりました。
特別に目立つ場所でもなく、
誰かに勧められたわけでもありません。
ただ、
そこに置かれていました。
無心で読み始めて、気づいたら最後まで
本を手に取ったとき、
「勉強しよう」という気持ちは
まったくありませんでした。
ただ自然と手に取っていて、
ページをめくり始めただけだったと思います。
けれど、
読み進めるうちに、
頭の中を不思議な感覚が満たしていきました。
派手な成功談も、
強い言葉もありません。
それでも、
「これは今の自分に向けて書かれているのかもしれない」
と感じるページが、いくつもありました。
気づいたときには、
最後のページまで読み終えていました。
「何かを足す」のではなく、「すでにあるもの」
この本を読んでいて、
特に印象に残ったのは、
何かを頑張って手に入れる、
というよりも、
「すでに持っているものに気づく」
という感覚でした。
当時の私は、
自分には足りないものばかりがあると
思い込んでいました。
その前提自体を、
静かに問い直されているような気がしたのです。
あらためて、同じ本をもう一度
読み終えたあと、
私は同じ本を電子書籍で購入しました。
「感動したから」というよりも、
もう一度、落ち着いて読みたかった
という気持ちに近かったと思います。
答えを探すというより、
確かめるような感覚でした。
今でも、悩んだり、息詰まると
この本を開けます。
ぱっと開けたページや、
過去に自分がブックマークしたページが
わたしを正しい方向へ導いてくれています。
検索した言葉から、広がっていった世界
その後、
本の中で使われていた
「開運のプロ」という言葉が気になり、
私はネットで検索しました。
そこでたどり着いたのが、
松田悠玄さんの
公式チャンネルでした。
「独りひっそりネットビジネス」という言葉が目に入り、
「あ・これだ」と思ったを覚えています。
そのとき惹かれたのは、
理由がはっきりしていたわけではありません。
「独り」「ひっそり」「ネット起業」
その言葉の並びに、
なんとなく目が留まった、
という感覚でした。
当時は、
「独り」という生き方が
そんなに自分に合っているとは、
思っていなかったと思います。
ただ、今振り返ると、
あれは考えて選んだというより、
直感に近いものだったように感じます。
実際に配信を聞いてみると、
語り口は静かで淡々としているのに、
どこかに確かな情熱があって、
とても聞きやすい。
「この人の話なら、
もう少し聞いてみたい」
そう思えました。
理屈ではなく、
信頼できそうだと感じた。
それが、当時の正直な印象でした。
まだ、このときはよくわかっていなかった
正直に言うと、
この時点では、
マインド
潜在意識
波動
引き寄せ
といった言葉は、
ほとんど理解できていませんでした。
それでも、
「急かされていない」
「追い立てられていない」
という感覚だけは、
はっきりとありました。
それが、
当時の私には
とても楽に感じられたのです。
追記|あとから知った、もう一つの事実
この話には、
あとから知った背景があります。
実はこの本は、
父が先に学んでいたものだったのです。
ただ、父はそのことを
家族の誰にも話していませんでした。
当時の父には、
理解されるとは思えなかったのだと思います。
私が松田さんの発信に触れ、
学び始めてから、
父は初めて、娘である私にだけ
そのことを教えてくれました。
不思議と、
驚きはありませんでした。
「ああ、だからあの本が
あそこに置かれていたんだ」
そのくらいの、
静かな納得でした。
小さな入口は、いつも静か
今振り返ると、
人生の流れが変わり始めるときは、
とても静かです。
劇的な出来事が起きるわけでもなく、
大きな決断をするわけでもない。
ただ、
なぜか気になった。
なぜか手に取った。
なぜか読み続けた。
その積み重ねが、
あとから意味を持ってくる。
この一冊との出会いも、
私にとっては、
そんな小さな入口でした。
まとめ|答えは、探しに行くものではなかった
当時の私は、
必死に答えを探していました。
でも、
この体験を振り返ると、
答えは、
無理に探しに行くものではなく、
日常の中に、そっと置かれているもの
なのかもしれない。
そんなふうに、
今は感じています。
この連載は、
誰かを導くためのものでも、
正解を示すためのものでもありません。
ただ、
変わろうとして疲れてしまった人が、
少し立ち止まれる場所になればいい。
そんな気持ちで、
一つひとつ書き残しています。
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